なぜ私は琉球ガラスを作り続けるのか

― 作家として向き合う、琉球ガラスの魅力 ―

琉球ガラスを作っていると、
「どうしてこの仕事を選んだのですか?」と聞かれます。

琉球ガラスの定義や歴史については、
前回の記事で詳しく書きました。

琉球ガラスとは?職人が語る歴史と定義、沖縄で受け継がれる手仕事の魅力 – グラスアート藍

今日は、
一人の作家として、なぜ琉球ガラスに向き合い続けているのかをお話しします。


琉球ガラスの魅力とは何か

琉球ガラスの最大の特徴は、
手吹きによる“揺らぎ”です。

気泡や厚みの違い、
光を受けたときの表情の変化。

均一ではないからこそ、
同じものは二つとありません。

私はこの「揺らぎ」に
人間らしさを感じています。


作家として選んだ理由

最初から
伝統工芸を守りたいと思っていたわけではありません。

ガラスに触れたとき、
心が静かになった。

それがすべての始まりでした。

母と旅先で買った器を、
今も仏間に供えています。

器は、時間を閉じ込めるもの。
その体験が、私の原点です。


完璧ではない美しさ

工業製品のように正確ではない。

でも、だからこそ光が宿る。

琉球ガラスは、
作り手の呼吸や迷いまでも映し出します。

少し歪んでいてもいい。
揺れていてもいい。

その“余白”があるから、
使う人の物語が重なります。


沖縄・名護の工房で

私は今、名護の森で
一つひとつの作品と向き合っています。

大量に作るのではなく、
心に届くものだけを。

それが、
琉球ガラスという素材に対する私なりの答えです。